髙橋 勝義 前代表理事組合長 第16回根室農業大賞を受賞
令和5年11月20日、ホテルマルエー温泉俵橋において、令和5年度第16回根室農業大賞表彰式が行われ、髙橋 勝義 前代表理事組合長が根室農業大賞功労賞を受賞されました。
根室農業大賞功労賞は昭和38年、中標津町において「情熱を抱いて農業に従事努力、経営技術に創意工夫をこらし将来の発展を期待する青壮年酪農家」を表彰することを目的とする「児玉賞」から始まり、その後対象者を根室管内に広げて称号の変更を続けつつ酪農指導者を表彰する賞へと発展し、平成20年度に根室農業大賞へ改められました。「広い視野で将来を見据え、適切なかじ取りをして根室農業を先導する指導者の功績を共にし、その思想と実践力を受け継いでいくこと」を目的に同賞は引き継がれています。
髙橋氏は平成11年に44歳の若さで代表理事組合長に就任し、以後令和5年6月までの8期24年間、中標津町農協の代表として農協運営と中標津町の発展に寄与されました。その功績は多方面にわたり、JA中標津乳製品工場で製造の「なかしべつ牛乳」を地場産ブランドとして販売開始。おいしい牛乳を消費者に届けるべく、農協職員と生乳生産者が一丸となって乳質改善に取り組み全道トップクラスの乳質を実現しました。さらに念願だった町内の学校給食に平成23年に採用され、地産地消と子どもたちの食育に大きく貢献。そして、平成30年には国内初となるA2ミルクの製造・販売も実現し、おなかにやさしい牛乳として全国から注目されています。
生産基盤の強化・整備においては高性能糞尿散布機械を農協有として導入し、家畜糞尿の有効活用と適正管理を実践。また良質粗飼料の生産基盤確立に向けて草地整備等を積極的に行い、さらに地域の規模拡大意欲に答えたスマート化や、施設整備、機械等の積極的導入に尽力しました。
危機管理対策として、平成23年の東日本大震災を教訓に酪農畜産生産者へ畜牛用FRP水槽を配置し、生乳生産者に対しては非常用発電機等の配備を行うなど、電源を確保する危機管理対策を講じました。それにより、平成30年に発生した北海道胆振東部地震を発端としたブラックアウトの際には導入の効果を発揮し、搾乳牛へのダメージを最小限にとどめました。
後継者・担い手対策として平成14年に担い手創出協議会ルーキーズカレッジを開講し、平成28年にはJA出資型法人の㈱RARA Farm中標津を設立。根室管内初となるJA出資型メガファームの代表取締役として酪農支援体制の強化に取り組みました。
また、全道の関連機関(一社)ジェネティクス北海道や(公社)北海道酪農検定検査協会等の役員を務めて職責を果たし、北海道農業の発展に尽力されました。
このような長年に渡る顕著な功績を高く評価され今回の表彰となりました。