
令和6年度 役員道外視察研修
令和6年11月11日(1日目)
9時30分中標津空港を出発、千歳空港と羽田空港を経由し予定より少し遅れ15時25分高松空港ヘ到着。北海道より10℃ほど気温が高く20℃を超え、例年よりも気温は高めで予想はしておりましたが暑いスタートとなりました。
香川県は瀬戸内海特有の一年を通して温暖で日照時間が比較的長い気候となっており、名物の讃岐うどんのほか、特産品としてはオリーブやハマチ、にんじんなどがあります。農産物の中でも金時にんじんは、西洋にんじんに比べ肉質がやわらかくて甘味が強く、にんじん臭さの少なさが特徴で生産量は全国第1位、大塚製薬の製品であるボンカレーの原料ともなっています。
高松空港がある高松市は、香川県の県庁所在地で県中部に位置する県内最大の都市で、四国内において愛媛県の松山市に次いで2番目の人口となっています。また、地域経済の中心として周辺地域からの人口流入も多く、マンションや住宅建設などの整備が進み、人口はもうすぐ42万人に届くところまで増えています。
高さ151.3mという四国一の高さがある「高松シンボルタワー」29階の展望フロアより高松市を一望。シンボルタワーを中心に都市の再整備を進め、防災はもちろん、観光、交通、居住環境のほか民間活力を生かした公園整備など老朽化した施設の改修も行い、更なる都市の発展に取り組んでいます。
令和6年11月12日(2日目)
香川県から徳島県に移動。
徳島県の特産品としては「すだち」が全国1位で約9割を生産しています。また徳島は砂地の畑が多く、レンコンは茨城県に次ぎ全国2位、なると金時などのサツマイモも有名です。
養鶏では「阿波尾鶏」(あわおどり)というシャモとロックを交配した鶏を広い鶏舎で地鶏として養鶏し、うまみ成分が多く身が締まった肉質と評価されています。
午前中は鳴門市の大塚国際美術館を見学。大塚製薬㈱が創業75周年の記念事業として約400億円を投じて建設したのが「大塚国際美術館」です。
1998年3月21日、明石海峡大橋の開通にあわせて開館。鳴門海峡を見おろす小高い丘に建設され、日本最大と言われる常設展示スペースがあり、約1,000点の世界の美術画を陶板で原寸大に複製再現した陶板名画が展示。年間の来場者は40万人とも言われています。
午後から徳島市にある㈱フジミツハセガワを視察訪問。
自社牧場の広さは約14haで約7,000頭の肉用牛を肥育、月に約300頭を出荷。徳島県産ブランドとして『阿波牛』『阿波黒牛』を生産、阿波牛は、徳島県内の黒毛和種でAまたはBの4等級以上です。阿波黒牛は黒毛和種とホルスタインの交雑種で一般交雑種よりも肥育スペースを多くとり、肥育期間も数ヶ月長くするなど栄養・体調管理に配慮し育成しています。
本社工場では食肉の解体・加工・卸販売を行っており、また、生産した牛肉を手軽に食べていただきたい思いから焼肉店なども経営し、地元徳島県産の鳥や野菜などの食材も使っています。さらに海外(主に中国マカオなど)に牛肉の輸出も進めています。海外出荷は商社を通した販売の方が効率も良いとのことです。
自前で土木建設部門を持ち、基礎工事から完成まで敷地内の畜舎建設については自社で建設しています。また、その自社牧場も見学させていただき、管理方法なども丁寧に説明いただきました。
令和6年11月13日(3日目)
徳島県から香川県に移動、午前中は丸亀城を見学。
日本一の高さがあると言われる石垣を有する名城と言われており、高さ20m以上の城壁があるなど、特に隅角の石垣は扇の勾配と呼ばれた美しい曲線と言われ、国の重要文化財7城の一つとなっています。
1597年に築城されたと言われ、現在まで約400年の時が経っています。明治維新以降、全国的に廃城され取り壊しなどもされましたが、丸亀城は1950年に修復され重要文化財となりました。広さは東西540m南北460mで約20万㎡。天守は狭いですが、丸亀市の景色がきれいに一望できます。
午後からは丸亀城から4キロほど離れた四国水族館を見学。四国では最大の水族館。2020年4月のオープンから2024年8月で来場者は300万人を超えました。淡水・海水に分かれた多くの生き物を展示。きれいな瀬戸内海をバックにイルカショーが見られるなど子供のいる家族はもちろん、夜の水族館などの企画もあり、大人も楽しめる水族館となっています。
見学を終えて愛媛県松山市へ移動。愛媛県は四国の北西部に位置し四国で最も人口が多い県です。
特産品はミカンをはじめとした柑橘類、今治タオル、真珠などが有名です。ミカン類は、伊予柑のほか10種類以上の種類があり、どれも特徴があってそれぞれにおいしさがあります。皆さんも蛇口からジュースが出ると聞いた事があるように、いよかん、ポンカン、八朔、はるみ、せとか、清美など種類も10種類以上、飲み比べの出来るお店もあります。
松山市は愛媛県の中央部に位置する県庁所在地で四国最大の人口は50万人の都市です。
松山城の城下町として発展、瀬戸内海に面しており、1年を通して気候が温暖で雨も少なく暮らしやすい町と言われ、瀬戸内海で水揚げされた海の幸、流し網によるサワラ漁、壺を利用したタコ漁などが有名で、全国的に知られるミカンなど、レモン、キウイなどの果樹も多く、おいしいものがたくさんあります。
観光地としても知られ、日本三古湯の一つ道後温泉があります。道後温泉は3000年以上の歴史があり、温泉街にある道後温泉本館はジブリ映画『千と千尋の神隠し』にある温泉宿のモデルになったといわれています。
そのほか、歴史的な建造物も多く、文学の偉人にまつわる場所もあり、また、市内の交通インフラが整備されており、鉄道電車や路面電車、バスなど便利に移動が可能となっており、住みやすいまちづくりを進めています。
令和6年11月14日(4日目)
最終日の午前中は愛媛県松山市にある松山城を見学。
松山城は、江戸時代までに建造された天守を有する歴史的価値のある城で現存する天守12のうちの一つ。建設は1602年に開始され約25年かけて完成。戦争などで一部焼失もしましたが復元工事を行い、1950年に国の重要文化財に指定されています。
登り石垣という石垣を作っており、山腹を横移動できないように石垣が山の麓から山頂に向かって縦方向に作られ、日本国内の城では数えるほどしか現存していません。松山市の中心部である標高132メートルの勝山山頂にあり、天守の最上階からは松山平野や瀬戸内海などを360度見渡すことができました。
松山城を見学後、松山空港に移動し往路とは逆に羽田空港、千歳空港を経由し中標津への帰路につきました。
四国の瀬戸内側を中心とした視察研修ということで、11月でありましたが気温が20℃を超えるなど瀬戸内の気候は北海道とは大きく違うなと感じました。
今回お忙しい中、対応いただいた㈱フジミツハセガワ様の飼育管理方法や先を見据えた事業展開など勉強となりました。また、各地域、地方によって歴史的文化がありそれを守り継続していること、インバウンド観光への対応や住みやすいまちづくりや人口減少対策なども進めていると感じました。
最後に、研修の4日間、天気も良く参加者皆で無事研修を終えたことに感謝するとともに、参加された役員皆さん、お疲れ様でした。